NFT:日本のマーケット状況、各団体のガイドライン、日本の規制

2021.04.27

ノンファンジブルトークン(NFT/非代替性トークン)が大幅な盛り上がりを見せる中、本邦でもNFTマーケットへの参入が相次いでいます。また一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)がNFTガイドラインを2021年4月26日に発表、それに先立ち一般社団法人ブロックチェーンコンテンツ協会(BCA)がNFTガイドライン第2版を2020年12月25日に発表するなど、業界団体としての動きも見られます。

本稿ではNFTに関する日本国内マーケットの状況、各団体のガイドラインの制定状況などを踏まえ、NFTに関する規制や今後の課題について紹介します。

参考:本書で取り上げる各団体のガイドライン
① JCBAのNFTガイドライン
https://cryptocurrency-association.org/dl/nft_guideline202104.pdf

② BCAガイドライン(第2版)
https://eb3d626b-4b51-42f2-b2d4-0f682cc5645e.filesusr.com/ugd/e9a87a_2028e5c7115d4fcd933e9f55e6262762.pdf
参考:当事務所は2018年初めからブロックチェーンゲームに関する助言を行っており、NFTに関しては下記の記事も掲載しておりますので、合わせてご参照下さい。
① ブロックチェーンゲームと日本法(2018年11月)
https://innovationlaw.jp/blockchain-games-under-japanese-laws/

② NFTブームへの注視 – デジタルアートとノンファンジブルトークン(2021年3月31日)
https://innovationlaw.jp/nft-buyer-beware-jp-2/

I 日本国内マーケットの状況

NFTは、2017年11月にカナダのAxiom Zen社によりリリースされたブロックチェーンゲームCryptoKittiesでの利用を皮切りに、国内外のゲーム、アート等の分野で活用されている。

以下では、各分野におけるNFTコンテンツの国内マーケットの状況を紹介する。

1.ブロックチェーンゲーム分野

従来、ゲーム内で獲得するアイテムは単なるゲーム内のデータであり、それがプレイヤーの資産になるということは意識されないのが一般的であった。他方、ブロックチェーンゲームでは、ゲーム内のアイテムをNFTで設計することで、アイテムを資産としてプレイヤーのウォレットに移転させることができる。アイテムがプレイヤーの資産になることで、ゲーム外でもアイテムを売買、交換、貸与することが可能となる。また、ゲームのサービス終了後もNFTを載せたブロックチェーンが存在する限り、ゲームアセットが消えることは無いとされる。

日本の主なNFTを活用したゲームとしては、My Crypto HeroesCrypto Spellsコントラクトサーヴァント等がリリースされている。

従来のオンラインゲームブロックチェーンゲーム
① ゲーム内アイテムは、ゲームを離れて存在し得ず、ユーザーがゲーム外で自由に移転、売却、貸与することはできない。

② 時間をかけて蓄積したデータでも、ゲーム配信終了後は利用可能性を失う。

① ユーザーがNFT(ゲームアセット)の保有者として、当該NFTをゲーム外に移転、売却、貸与できる。
② サードパーティー等がNFTを利用してサービスを提供できる。
③ ブロックチェーンが存在する限り、記録されたデジタルアセットは永続的に利用可能である。

出典: JCBAガイドラインP4

(1) My Crypto Heroes
double jump.tokyo株式会社が手掛けるMy Crypto Heroesは、日本発のNFTを用いたゲームとして、2018年11月にリリースされた。その後は、ブロックチェーンゲームとして世界No.1のユーザー数、トランザクション数を記録している。プレイヤーがNFTであるヒーローを集めて育成し、エクステンションといわれるNFTアイテムを大会等で獲得しながら、敵を倒して仮想世界の制覇を目指すRPGゲームである。獲得したヒーローはOpenSeaなどの外部のNFT取引所で自由に譲渡することが可能となっている。

(2) Crypto Spells
CryptoGames株式会社のCrypto Spellsは、プレイヤーが30枚のNFTで発行されたカードを組合せ、コンピューターやプレイヤーを相手に戦うカードゲームである。カードの獲得には、バトルで手に入れたチケットを用いてガチャを引く方法、ETHで購入したゲーム通貨と交換する方法、ゲーム内外の取引所で取得する方法等がある。

(3) コントラクトサーヴァント
アクセルマーク株式会社のコントラクトサーヴァントは、それぞれ異なるステータスを持つ8枚のサーヴァント(カード)でデッキを構成して対戦するカードバトルゲームである。サーヴァントは、コモンサーヴァントとトークンサーヴァントの2種類があり、トークンサーヴァントはNFTとして発行されている。そのため、トークンサーヴァントは、コントラクトサーヴァント内のマーケット機能によりユーザー間でETHによる取引が可能である。なお、サーヴァントは、毎週一週間のリーグバトルの結果により、報酬として獲得することができるようである。

(4) その他
上記のほか、日本で注目されているブロックチェーンゲームとして、くりぷ豚Brave Frontier Heroesなどがある。また、double jump.tokyoは、My Crypto Heroesで集積した知見を基にして、ブロックチェーンゲーム開発プログラム「MCH+」を立ち上げている。

2.NFTアート分野

2021年2月、Beepleというアーティストのデジタルアート作品「The First 5000 Days」が、大手オークションハウスのクリスティーズで約75億円で落札され大きな話題となった。ここでデジタルアートとは、一般に、コンピューター技術を用いて作られたアート作品を意味し、それをNFTに紐づけたものをクリプトアートというようである。

日本の主なクリプトアート関連サービスとしては、nanakusaNFT StudioTOKEN LINK等がある。

(1) nanakusa
2021年3月、株式会社スマートアプリがクリプトアートのマーケットプレイスであるnanakusaをリリースしている。nanakusaとは、クリプトアーティストによるクリプトアートの販売及びその購入者による二次流通売買ができるNFT売買プラットフォームサービスであり、イーサムリアム及びPolygonが利用されている。なお、二次流通の際には、クリプトアートの制作者にロイヤリティが支払われる仕組みになっているようである。

(2) NFT Studio
2021年3月、CryptoGames株式会社が、イラスト作品をクリプトアートとしてイーサムリアム及びPolygonを利用して発行できるNFT Studioをリリースした。このサービスでも二次流通売買が行われた際にはロイヤリティが制作者に支払われる仕組みが取られているようである。

(3) TOKEN LINK
2021年1月には、株式会社プラチナエッグが、ゲームアイテム等に関するNFT マーケットであるTOKEN LINKをリリースしているが、同年4月には、IOSTベースで作成したクリプトアートのオークション機能が実装されている。

3. NFTコンテンツの取引環境について

(1) Coincheck NFT
日本で有数の暗号資産交換所Coincheckは2021年3月にNFTマーケット「Coincheck NFT」をオープンした。現時点で上場されているNFTは日本と海外のブロックチェーンゲームであるCrypto SpellsとThe SandBoxの2タイトルであるが、今後は様々な種類のNFTの取り扱いを目指していくようだ。同社は200万ユーザー、数千億円の預かり暗号資産があるとのことであり、コンテンツプロバイダーにとって日本市場におけるNFTプロジェクトの普及において重要なパートナーになると思われる。Coincheck NFTへの新規上場に際しては、コインチェックが定める必要審査項目や、ブロックチェーンプラットフォームの種類、プライマリーセールの状況、IPコンテンツとしての著名性、トランザクションボリューム等の個別具体的な審査がなされると聞いている。なお、コインチェックはJCBAのメンバーであり、かつNFT部会の部会長であることから、コインチェックで新規上場を希望する場合、後述のJCBAガイドラインも参考になろう。

(2) 大手事業者の参入状況
日本のNFTに関しては大手事業者ではコインチェックが先行してビジネスを開始しているが、2021年4月には株式会社メルカリ1LINE株式会社2、GMOインターネット株式会社3なども続々とNFTを活用した事業の検討開始を発表するなど、大手の参入によりNFTが大きく普及する兆しを見せている。

II NFTに関する各団体のガイドライン

現状、NFTに関する法規制については、特にNFT一般を包括的に規制する法令は存在しないため、個々のNFTを個別具体的に検討したうえで、資金決済法上の暗号資産、前払式支払手段、同法及び銀行法上の為替取引、金商法上の有価証券等に該当するか等を判断することになる。

それらの法的検討やNFTの取扱い上の留意点などを把握するために有用なツールとして、一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)や一般社団法人ブロックチェーンコンテンツ協会(BCA)が、以下のガイドラインを発表している。

1.JCBAのガイドライン

JCBAは、暗号資産交換業者のみならず暗号資産関係のサービス事業者が多数集まった業界団体である。JCBAの分科会であるNFT部会ではNFTを取り扱う際のガイドラインを2021年4月26日に発表している。

ガイドラインの記載事項
① ブロックチェーンゲーム等NFTのユースケース
② 典型的な法規制の適用を判断するためのフローチャート
③ NFTと利益分配
④ NFTの決済手段性
⑤ 賭博
⑥ 景表法
⑦ 匿名性とプライバシー
⑧ セキュリティ
⑨ ユーザー保護
⑩ 新規NFTの取扱い(慎重な取扱いが求められるNFTの類型)

このうちNFTに関して最も参考となるのは以下のフローチャートと思われる。決済性がある場合には資金決済法等の対象となりうる点、配当がある場合には金商法の対象となりうる点は日本でのNFT発行に関して最も注意が必要と思われる。

出典:JCBAガイドラインP5

また、ブロックチェーンゲームの場合、日本の刑法に定める賭博罪との関係が重要である。賭博罪の構成要件は、(i)偶然の勝敗により、(ii)財産上の利益の、(iii)得喪を争うこと、(iv)失われ得る財産上の利益が一時の娯楽に供するものでないこと、であり、特に有償のガチャでNFTを発行する場合、賭博罪リスクに留意することが必要とされている。

更に、NFTを配布したり販売するようなサービスでは、景表法との関係が問題となる。景表法では、(i)顧客を誘引するための手段として、(ii)事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する、(iii)物品、金銭その他の経済上の利益、について規制がなされている。

なお、一般懸賞、共同懸賞、総付景品とで規制額が異なるが、一般懸賞、総付景品のそれぞれの限度額は下記である。

 説明景品類の上限額
総付景品懸賞によらず、商品・サービスを利用したり、来店したりした人にもれなく提供される景品類購入者全員にプレゼント、来店者全員にプレゼントなど

①取引価格が1000円未満

– 景品類の上限額は200円

 

②取引価格が1000円以上

– 景品類の上限額は取引価額の10分の2
一般懸賞商品・サービスの利用者に対し、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供すること

店舗での抽選クイズ大会、ゲーム大会

①取引価額が5000円未満 

– 景品類の上限額は取引価額の20倍

 

②取引価額が5000円以上 

– 景品類の上限額は10万円

 

※いずれも総額上限として売上予定総額の2%

出典:消費者庁ウェブサイト等を参考に当事務所で作成

その他、ガイドラインでは、(i)NFTに関してもAML/CFTを意識するものとし、例えばML目的での利用をユーザーに禁止すること、(ii)NFTを保管するサービスを提供する場合にはセキュリティ態勢を検討し、盗難・紛失時の対応をユーザーに告知することが望ましいこと、(iii)NFTをもっぱら利用するサービスが終了することで当該NFTが無価値になってしまう可能性がある場合、そのようなリスクがあることをユーザーに説明しておくこと、(iv)新規NFTの取扱いに際し、(a)法令違反や第三者の権利を侵すおそれの高いNFT、(b)犯罪に利用されるおそれの高いNFT、(c)マネーロンダリングに利用されるおそれの高いNFT、については慎重に判断すること、を求めている。

2.​BCAのガイドライン

BCAは、ゲーム、SNS等のブロックチェーン上のコンテンツに係わる企業集団によって設立され、未成年者、高齢者を含むユーザーが安心してブロックチェーンコンテンツを利用できるよう、様々な取り組みを行っている。消費者保護の実現と事業者の自主規制を目的として、2020年3月24日に、NFTを含むブロックチェーンコンテンツに関する「ブロックチェーンコンテンツ協会ガイドライン」を公表し、同年12月25日にはその改訂版を公表している。

ガイドラインの記載事項
① 賭博について
② 景表法について
③ 資金決済法について
④ 金商法について
⑤ スキャム(詐欺的行為)防止

BCAガイドラインでも、賭博罪、資金決済法、景表法、金商法等の法令の解釈はJCBAガイドラインとは基本的に変わらない。

但し、賭博に関しては、(i)NFTその他換金性を有するゲーム内アイテムを排出する有償ガチャを行うことは賭博に該当する可能性が高いため、実施できない、(ii)イベント参加者から有償で参加費を徴収し、イベント参加者への報酬を当該参加費から分配する形でゲーム内イベントを実施することは賭博に該当する可能性が高く、実施できない、(iii)ゲーム内アイテムを掛け合わせて消滅させることで、ランダムに新たな NFT など換金性があるアイテムを排出(合成)する場合、賭博罪に該当しうることから、十分な注意が必要、(iv)ゲームプレイで換金性を有するゲーム内アイテムを報酬として付与する場合には、賭博罪に該当する場合もあり得ることから、その取扱いについては十分な注意が必要、等、より細かい記載がなされている。なお、(iv)について補足するに、プレイに参加費等が課され、それで有償の報酬が得られる場合には賭博罪に該当し得る、ということになろう。

また、BCAガイドラインでは、会員事業者に対し、(i)損失補填の禁止、(ii)インサイダー取引の禁止、(iii)相場操縦的行為の監視及び防止、(iv)NFT発行に関する重要な事実についての顧客への開示義務、について法令の規制はないものの自主規制を課している。

更に、NFTの発行では、サービス提供に先行してNFTが販売され、その後短期間にサービスをクローズする等のスキャム(詐欺的行為)が行われる可能性があり、次のような点を意識して顧客の利益に対して細心の注意を払うよう要求しており、参考になろう。(i)コンテンツの内容やNFTの概要を顧客に広く開示すること、(ii)顧客に示した内容を実現しうる資金、人材を確保すること、(iii)正式サービス前にNFTのプレセールを行う場合、セール参加者がサービスの内容やNFTの効能について事前に理解できるよう、βテスト等を行った上で実施するようにすること。

Ⅲ 今後の課題

以上のように各団体からNFTガイドラインが出され一定の整理はなされたが、NFTはまだ発展途上であり未解決な問題も多い。例えば、今後、下記のような点を検討する必要があろう。

(1) NFT保有者と外部サービス
現在のNFTではブロックチェーン上に全てのデータが保存されたり完結するのではなく、外部に一定のデータが保存され、また外部のサービスでのNFTの利用を前提として販売されることが多い。NFTの保有者とNFTコンテンツに関する外部事業者との間で、NFT保有者の保護の観点等からどのような取り決めをするのが適切かという点は今後の課題であろう。
例えば、ブロックチェーンゲーム内のアイテムがNFT化された場合、NFTに記録されているのは当該アイテムのアドレスやメタデータのみで、アイテムのイラストやゲームのシステム等はゲーム会社のサーバー内にあるような場合に、サービス変更やサーバー内のデータ削除の可能性を踏まえたゲーム会社の必要な配慮は何か。
また、アートのNFTでは、NFTの権利自体はイーサリアム等のブロックチェーン上で管理されるが、それに関連付けられたデジタルアート等のデータはNFTとは別にIPSF等の外部P2P分散ストレージなどで管理されることがあるようであり4、外部データが消去され、又は改変された場合等、NFT保有者の権利が害されることとなる。このような外部ストレージに対する適切な規律は何か。

(2) デジタルアート等の著作権とNFTの関係
NFTの移転とデジタルアート等の著作物との関係は今後の検討する必要がある。NFTの移転の合意やブロックチェーン上でのNFTの移転が、デジタルアート等の著作権の譲渡にどのような影響を及ぼすか。通常は、著作権の譲渡は、譲渡当事者間の意思表示のみによって生じ、要物性(目的物の引渡し等の給付行為)は求められないので、NFTの移転とは必ずしも連動しない5。現在のアートNFT発行事例、流通事例では、NFTの発行や移転に関わらず、NFTに関連するアートの著作権は移転しないとされることが多い。今後、ベストプラクティスとしてアートNFT保有者にどのような権利を与えるべきか議論することが考えられる。

(3) NFTの取引に伴う課題
NFTが財産的価値として売買の客体になることは、多くのNFT関係者の共通の理解であろう。もっとも、NFTに関する権利移転が、一般的な契約ルールと同様に意思表示の合致のみで実現するかについては検討の余地がある。暗号資産に関する議論ではあるが、法定通貨における「所有と占有の一致」の考え方を暗号資産に及ぼし、ブロックチェーン上の記録をもって暗号資産の帰属が決定されるという見解がある6。この見解をNFTに及ぼせば、NFTの権利移転には、意思表示のみでは足りず、NFTのブロックチェーン上の移転が必要となる。例えばNFTの保有者が2人と二重にNFTの売買契約を締結した場合、原則として、ブロックチェーン上でNFTの移転を受けた者が確定的な権利者になる。もっとも、この理論は、暗号資産を法定通貨と同様に考えるという視点に立つものであり、暗号資産よりモノとしての性質が強いNFTにも適用されるかは疑問もある。仮にNFTの権利移転が、当事者の意思表示の合致のみで足り、ブロックチェーン上での移転は事実状態を権利状態に適合させるものにすぎないとした場合、NFTが二重に譲渡されたような場合の法律関係がどうなるのかは今後の課題として検討が必要と思われる。

(4) デジタルアート等の著作物の侵害とNFT保有者の保護
NFTに関連付けられたデジタルアート等の著作物が何者かから消去される等の侵害を受けた場合、NFT保有者はどのような保護を受けることができるのか。例えば、NFT保有者が損害賠償請求や妨害排除請求など不法行為制度や物権的請求権による保護を受けられるか。外部ストレージなどで管理されているデジタルアート等の侵害者が、それに関連付けられたNFTの侵害までは認識・意図していない場合等はどうか。

(5) NFTの税務関係
NFTに関する税務関係についてどのような整理がなされるか。なお、2019年2月には、一般社団法人日本仮想通貨税務協会(JCTA)が「あくまで税法上明確化されていない論点」と前置きをしたうえで、「NFTそのものが独立して価値を有するものであって、その売買や交換により所得が生じた場合には原則として雑所得として課税されると考えられます。」という見解を示している7

(6) NFTの二次流通と創作者へのリワードについて
NFTの二次流通が行われる際には、創作者であるアーティストに何らかのリワードを渡すことが望ましいという見解がある。実際に、上述のnanakusaとNFT Studioでは、二次流通の際にNFTアーティストにロイヤリティが支払われているようだ。他方で、多くの著作物ではそのような創作者の権利はないこと、完全な売り切りにしたい場合もあると思われること、プラットフォーム間の移転など流通時のリワードの仕組みは技術的に複雑にもなりえ先ずはNFT市場を立ち上げることを優先すべきであるという考えもありうること、など様々な議論がありうる、ベストプラクティスがどうあるべきか、今後、議論になりえよう。

留保事項
本稿の内容は関係当局やBlog上に記載のある事業者、団体等の確認を経たものではなく、合理的に考えられる事柄を記載したものにすぎません。
また、法令の解釈については、当職らの現状の考えに過ぎず、当職らの考えにも変更がありえます。
本稿は、NFTの利用・投資を推奨するものではありません。
本稿は議論用に纏めたものに過ぎません。具体的案件の法律アドバイスが必要な場合には各人の弁護士等にご相談下さい。

以 上


脚注

  1. メルカリは、ブロックチェーン関連のサービスを企画・開発する新会社「メルコイン」を設立すると発表しており、そこでNFTを取扱うことも言及している。https://about.mercari.com/press/news/articles/20210402_mercoin/
  2. LINE Blockchainの公式Twitterでは、NFTプラットフォームを構築していることを明らかにしており、「誰でもNFTの出品・購入・交換可能で、使いやすく、世の中に広がりやすいサービスを目指す」としている。https://coinpost.jp/?p=234999
  3. GMOは、アートや音楽、著名アーティストによる希少性の高いコンテンツをNFTとして出品、購入できるマーケットプレイス「アダム by GMO」を開発していると発表している。https://www.gmo.jp/news/article/7170/
  4. 竹田匡宏2021年2月17日「デジタルのアートやアイテムに活用されるNFT」https://www.neweconomy.jp/features/nft/91245
  5. なお著作権には任意の登録制度があり、登録した場合の対抗要件は登録の移転となる(著作権法77条1号等)
  6. なお、暗号資産(仮想通貨)の私法上の位置づけについて論じたものとして「仮想通貨の私法上の位置付けに関する論点整理」2018 年 12 月 12 日金融法委員会http://www.flb.gr.jp/jdoc/publication55-j.pdf
  7. COIN POST「NFT(非代替性トークン)の課税ルール、米国と日本の現状は」https://coinpost.jp/?p=227580&from=noad