Monthly Archives: 2021年12月

Ⅰ 初めに 本書の位置付け

 当事務所では、(1)暗号資産ファンドに関して2018年6月1日に「仮想通貨ファンドについて」というBlog、(2)暗号通貨ファンドを含むファンド全般について2020年6月30日に「日本のファンド(集団投資スキーム)規制」というBlogをそれぞれ公開してきました。
 2021年には暗号資産ファンド設立のご相談を多数頂いており、①2020年の暗号資産法改正、②NFT、DeFi、ステーブルコイン等の登場、③暗号資産税制の変更等も踏まえて、上記(1)のBlog内容のアップデートを図ることが有用と思われるため、本書を記載する次第です。
 なお、一般に「暗号資産ファンド」という場合、その内容としては①ファンドの調達手段が BitcoinやEtherなどの暗号資産である場合、②ファンドの投資対象が、BTCやETH、SAFT、ICOトークン、NFT、ステーブルコイン、セキュリティートークン、DeFi、暗号資産関連企業など、暗号資産又は暗号資産関連ビジネスである場合、③投資家の得る権利がトークン化されている場合、など様々な場合があり、それぞれの仕組みに応じて異なった法規制が適用されます。そこで、以下、それぞれの形態ごとに適用ある規制の概要を検討します。
 本書では暗号資産ファンドを中心たる検討対象としているため、いわゆる通常のファンド(金銭出資×有価証券等の運用)は下記Ⅷ1.を除き検討の対象外とします。通常のファンドについての規制は、上記(2)のBlogをご参照ください。

Ⅱ ファンドの調達に関する規制

1. ファンド調達手段が金銭(Fiat Currency)の場合の規制

 金銭(Fiat Currency)で出資を募り、それを充てて事業を行い、その事業から生ずる収益を分配する行為は、金融商品取引法(以下「金商法」)上、集団投資スキームに該当します(2条2項5号)。
 集団投資スキームの出資を自ら募る行為(自己募集)(2条8項7号ヘ)は、原則として、第二種金融商品取引業(以下「第二種金商業」)(28条2項1号)に該当し、第二種金商業の登録なくして自己募集はできません(29条)。これはファンドの調達手段が金銭であり投資対象を暗号資産とする暗号資産ファンドの場合も同様です。
 ただし、かかる金商法のファンド規制には幾つかの例外が設けられており、例えば①他の第二種金商業者に対して募集の取扱いを全面的に委託して自らは取得勧誘を全く行わない場合1や、②適格機関投資家等特例業務(63条)として実施する場合、③海外投資家からの出資が50%超で、国内投資家が適格機関投資家など一定の投資家のみである場合(海外投資家等特例業務、63条の8)には第二種金商業の登録は不要となります2
 上記①の発行者が取得勧誘を全く行わないかどうかは、個別事案ごとに実態に即して実質的に判断されるものと考えられています3。取得勧誘とは、新たに発行される有価証券の取得の申込みの勧誘及びこれに類するものをいいます(2条3項)。勧誘とは、一般に、特定の有価証券について投資家の関心を集め、その取得を促すこととなる行為であると解されており、文書による場合のほか、口頭又は広告の方法による場合も勧誘に該当し得ます4
 上記②の適格機関投資家等特例業務とは、ファンドの出資者の全てが適格機関投資家である場合、又は出資者に1人以上の適格機関投資家と49人以下の投資判断能力を有すると見込まれる一定の者が含まれる場合に、金融庁に対する簡単な届出のみでファンド業務を行うことができる、という制度となります。ただし、同制度は平成27年度金商法改正で規制が強化されており、例えば同規制強化前は49人以下の投資家の範囲が一般の個人投資家でも良かったのに対し、同規制強化後は、投資性金融資産(有価証券等を指し、暗号資産は入りません)の合計額が1億円以上であり、かつ、証券口座開設後1年を経過している者など一定の富裕層に限って投資が認められていることに留意が必要となります(平成28年3月1日付金融庁・証券取引等監視委員会「適格機関投資家等特例業者に対する対応を強化!」 参照)。

2. ファンド調達手段が暗号資産の場合の規制

 これに対して、ファンドの調達手段がBitcoinや Etherなどの暗号資産である場合、2020年の5月までは、暗号資産で出資を募ることは、金商法の対象外でした。
 しかし、同月施行の改正金商法により、調達との関係では、暗号資産は金銭とみなされることとなり(2条の2)、暗号資産でファンド調達を行う場合についても、金銭で調達を行う場合と同様の規制に服することになりました。

(販売時の規制まとめ)

  原則
必要なライセンス
例外
第三者に完全に
委託した場合
63条届出の利用 海外投資家等
特例業務の利用
出資の募集・私募 第二種金商業登録 登録不要
当該第三者は募集・私募の取扱いとして第二種金商業登録が必要
出資の募集・私募
の取扱い
(他者設定ファンド
の販売)
第二種金商業登録 第三者への完全再委託は考え難い 不可
第二種金商業登録
不可
第二種金商業登録

Ⅲ ファンドの投資運用に関する規制

1. 投資対象が主として有価証券やデリバティブの場合の規制

 金商法上、投資対象が「主として有価証券又はデリバティブ取引に係る権利」であるファンドについては、その自己運用行為(2条8項15号)につき「投資運用業」の登録が必要となります(28条4項3号)。この「主として」とは、基本的に運用財産の50%超を意味します5
 なお、上記の有価証券には、株式を含むほか、通常のセキュリティートークンを含みます。上記規制を避けたい場合、投資対象について有価証券(株式、社債、STO等)やデリバティブへの投資は50%以下とする旨の投資制限を付すことになります。
 他方、クリプト企業の株式やセキュリティートークンにも投資を行う等で、運用財産の50%超を有価証券に投資する可能性のある暗号資産ファンドも考えられます。この場合、原則として投資運用業が必要となりますが、金商法の運用業規制には上記Ⅱ1.同様、幾つかの例外が設けられており、例えば①他の投資運用業者に対して運用を全面的に委託するなどの要件を満たした場合6や、②適格機関投資家等特例業務(63条)として実施する場合、③外国籍ファンドで国内投資家が10名未満の適格機関投資家のみ、かつ、国内投資家からの出資額がファンドの運用財産の全体の3分の1以下の場合(2条8項柱書、金商法施行令1の8の6条1項4号、定義府令16条1項13号)には投資運用業の登録は不要となります。

自己運用行為の定義(金商法2条8項15号)
金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に基づいて主として有価証券又はデリバティブ取引に係る 権利に対する投資として、次に掲げる権利その他政令で定める権利を有する者から出資又は拠出を受けた金銭その他の財産の運用を行うこと(第12号及び前号に掲げる行為に該当するものを除く。)。
イ 第1項第14号に掲げる有価証券又は同項第17号に掲げる有価証券(同項第14号に掲げる有価証券の性質を有するものに限る。)に表示される権利
ロ 第2項第1号又は第2号に掲げる権利
第2項第5号又は第6号に掲げる権利

2. 投資対象が主として暗号資産の場合の規制

 投資対象が主として暗号資産である場合、「有価証券又はデリバティブ取引に係る権利に対する投資」を行っているものではないため、自己運用行為(金商法2条8項15号)には該当せず、運用に関して金商法の適用はありません。
 また、暗号資産の自己運用に相当する行為は、暗号資産の売買又は交換を行うものですが、投資目的で行う取引であるため一般的には「業」には当たらず、暗号資産交換業(資金決済法2条7項)には該当せず、資金決済法の適用もないと考えられます。
 なお、第三者がファンドから暗号資産への投資運用行為の委託を受けて行う、いわゆるアセットマネジメント業務については、「業」として行う「暗号資産の売買」、「交換」又はその「代理」として暗号資産交換業に該当するか否かは問題となり得ます。しかしながら、金商法上は有価証券に対する投資一任運用行為は「投資運用業」に該当し、「有価証券の売買」又はその「代理」として第一種金融商品取引業に該当するとは解されていないこととパラレルに考えると、暗号資産の場合も同様に消極的に解釈されるべきものと考えます7
 なお、NFT、SAFT、DeFi、ステーブルコイン等に投資することも考えられますが、暗号資産を投資対象とする場合と同様、「有価証券又はデリバティブ取引に係る権利に関する投資」を行っているものではなく、運用に関して金商法の適用はありません。また、通常は資金決済法の適用もないと考えられます。

(運用時の規制まとめ)

  原則
必要なライセンス
例外
第三者に完全に
委託した場合
63条届出の利用 一定の要件を満たした外国籍ファンド
50%超を有価証券に
投資するファンドの
運用(自己運用)
投資運用業登録 登録不要
当該第三者は投資運用業の登録が必要
登録不要
50%超を有価証券に
投資するファンドから委託を受けて運用
投資運用業登録 投資運用業登録 不可
投資運用業登録
投資運用業登録
それ以外(暗号資産含む)のファンドの運用 登録不要 登録不要 登録不要 登録不要

Ⅳ 投資家の得る権利内容に関する規制

1. 金銭や暗号資産の配当についての規制の有無

 ファンドは、一般的には、匿名組合契約や投資事業有限責任組合契約、海外のパートナーシップ契約(以下併せて「組合契約」)を利用して組成され、投資家は、当該組合契約上の権利を有することになります。暗号資産ファンドでは、①暗号資産でファンドの出資を募り、その後、金銭での配当や元本償還を行う場合、逆に②金銭でファンドの出資を募り、その後、暗号資産で配当や元本償還を行う場合、③暗号資産でファンドの出資を募り、その後、暗号資産で配当や元本償還を行う場合が想定されます。
 なお、これらの行為が暗号資産の売買や交換等として暗号資産交換業の登録が必要とならないかも一応は問題となり得ますが、例えば金銭でファンドの出資を募り即座に暗号資産で元本償還をするような「脱法的」な場合を除き、文言上、暗号資産の売買でも交換でもなく、資金決済法の適用はない、と解釈して良いのではないかと思われます。

2. トークンが発行・付与される場合の規制

 「暗号資産ファンド」が希望される場合、上記のような組合契約上の権利をトークン化し、ファンドがトークンを投資家に対して発行・付与することを希望されることがあります。
 2020年5月1日施行の改正金商法により、電子記録移転権利という法概念が創設され、トークン化されたファンドの権利は、通常、この電子記録移転権利に該当すると考えられます。

電子記録移転権利とは、以下の①~③を満たし、④を除く権利(金商法第2条第3項)
① 金商法第2条第2項各号に掲げる権利(ファンド、信託受益権、合名合資合同会社の社員権等)
② 電子情報処理組織を用いて移転することができる財産的価値に表示される場合
③ 電子機器その他の物に電子的方法により記録される場合
④ 流通性その他の事情を勘案して内閣府令に定める場合

 電子記録移転権利につき、改正金商法は、かかる権利が事実上多数の者に流通される可能性があることを理由に第一項有価証券として定めました(2条3項)。
 電子記録移転権利が第一項有価証券に該当することにより、当該権利の募集の取扱い又は私募取扱いを業としてする行為には、第一種金融商品取引業の登録が必要となります(28条1項1号、2条8項9号)。なお、電子記録移転権利に該当する集団投資スキーム持分について、自己募集・自己私募が第二種金融商品取引業に該当することや、自己私募又は運用につき適格機関投資家等特例業務(63条1項)の適用対象となる8点について、改正による変更はありません。

 なお、STOについては、「新STO規制と考えられるスキーム」という記事等を掲載しているので、当事務所ホームページをご参照ください。

(投資家の権利をトークン化した場合のまとめ)
※太字はトークン化しない場合と差がある部分。

販売時
  原則
必要なライセンス
例外
第三者に完全に
委託した場合
63条届出の利用 海外投資家等
特例業務の利用
出資の募集・私募

第二種金商業登録

登録不要
当該第三者は募集・私募の取扱いとして第二種金商業登録が必要
出資の募集・私募
の取扱い
(他者設定ファンド
の販売)
第一種金商業登録 第三者への完全再委託は考え難い 不可
第一種金商業登録
不可
第一種金商業登録
運用時
  原則
必要なライセンス
例外
第三者に完全に
委託した場合
63条届出の利用 一定の要件を満たした外国籍ファンド
50%超を有価証券に
投資するファンド
の運用(自己運用)
投資運用業登録 登録不要
当該第三者は投資運用業の登録が必要
登録不要
50%超を有価証券に
投資するファンドから委託を受けて運用
投資運用業登録 投資運用業登録 不可
投資運用業登録
投資運用業登録
それ以外(暗号資産含む)のファンドの運用 登録不要 登録不要 登録不要 登録不要

Ⅴ ファンドの発行開示規制

 暗号資産ファンドでは、投資家の権利をトークン化した場合に、電子記録移転権利が第一項有価証券に該当することにより、これを募集(公募)する場合には原則として開示規制の適用を受けることとなります。すなわち、発行者は有価証券届出書の提出義務(金商法4条1項)や、目論見書の作成・交付義務(13条1項、15条1項)を負い、また、発行後の有価証券報告書(24条)等による継続開示も義務付けられます。もっとも、(ⅰ)適格機関投資家のみを相手方とする場合、(ⅱ)特定投資家のみを相手方とする場合、又は(ⅲ)50名未満の少人数の者を相手方とする場合といった私募に該当するにとどまる場合には、公衆縦覧型の開示規制は課されません。
 トークン化を行わない場合には、主として有価証券に対する投資を行う有価証券投資事業権利等(3条3号イ)に該当する第二項有価証券の募集について、開示規制が課されます。第二項有価証券については、取得勧誘に応じて所有した者の数が500名未満である場合、募集には該当せず(2条3項3号、金商法施行令1条の7の2)、開示規制の適用はありません。

これをまとめると以下の表のとおりとなります。

有価証券の区分 募集・私募の区分 取得勧誘の相手方 開示規制
第一項有価証券 私募 適格機関投資家私募 適格機関投資家に限定 告知書の交付
少人数私募 49名以下に勧誘を限定
特定投資家私募 特定投資家に限定 告知書の交付は不要
募集 多数 有価証券届出書9、目論見書、継続開示
第二項有価証券 私募 499名以下に取得を限定 開示規制なし
募集 多数 原則、開示規制なし。但し、有価証券投資事業有価証券については適用あり

※技術的手段により移転先を制限する必要

Ⅵ ファンド組成スキームについて

1. 投資対象を暗号資産とする場合のファンドのスキーム

 ファンド契約は一般的には、上述のとおり種々の組合契約を利用して組成され、日本ではPEファンドやベンチャーキャピタルファンド等において、投資事業有限責任組合契約を利用して組成されることが多くみられます。
 ただし、投資事業有限責任組合は行うことができる事業内容が法令上定められており(投資事業有限責任組合契約法3条1項)、暗号資産やステーブルコインの取得及び保有はこれに含まれていません。したがって、投資対象を暗号資産とする場合には、投資事業有限責任組合を用いることはできず、匿名組合契約を利用することが考えられます(→合同会社と匿名組合を利用する一般的にGK-TKスキームと呼ばれる方式)。

2. トークン化を行う場合のファンドのスキーム

 組合契約上の権利をトークン化し、ファンドがトークンを投資家に対して発行・付与する場合(上記Ⅳ2.参照)、単に既存の契約上の権利をトークン化するのみで機能するか検討の必要があるように思われます。
 例えば、日本法上の組合契約、匿名組合契約、投資事業有限責任組合契約の権利をトークン化した場合、組合契約等の対抗要件は確定日付ある通知や承諾、動産債権譲渡特例法の登記等によるところ、トークンの譲渡のみで権利が移転するという仕組みが現実的に機能するか、他方、例えば特に準拠法を指定せずThe DAOのようなファンドとして組成することも考えられますが、そのような仕組みの本邦での税務・会計上の取り扱いはどうなるか、など様々な問題点を検討する必要があるように思われます。

Ⅶ 補論

1. 暗号資産関連企業・ブロックチェーン関連企業への投資

 金銭等による資金調達を行い、主として暗号資産関連企業・ブロックチェーン関連企業の「株式」に投資するファンドを「暗号資産関連ファンド」と呼ぶこともありますが、このようなファンドは、主として「有価証券」に投資するファンドとして、本文Ⅱ1.及びⅢ1.の考え方により、その自己募集行為につき原則として第二種金商業が、自己運用行為につき原則として投資運用業の登録が必要となります。

2. 社内ファンド

 企業等が自らの資金を暗号資産関連企業・ブロックチェーン関連企業の株式に投資する「社内ファンド」を立ち上げる場合も「暗号資産関連ファンドを立ち上げ」等と言われる場合もあるようですが、これらは金商法2条8項15号に定める「次に掲げる権利その他政令で定める権利を有する者から出資又は拠出を受けた金銭その他の財産の運用」には当たらないため、金商法上のファンド規制の適用を受けることはありません。

3. 暗号資産ファンドの税務

 執筆者らは税務を専門としてはおりませんが、暗号資産ファンドの組成に際しては、税務上の取扱いも大きく問題となるところ、ご参考までに、暗号資産ファンドの税務について記載します10
 本邦では、法人が流動性のある暗号資産を保有している場合、期末にて時価評価で課税(含み益課税)がなされます(令和3年12月22日付国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」 33頁)。
 ファンドをTK-GKスキームにて組成する場合、匿名組合の投資家は資産を所有しているとは認められずGKが所有者と考えられるため、GKで、含み益課税がなされることが原則です。但し、かかる含み益に関して匿名組合契約に基づき、投資家に計数上の分配をした場合には、当該部分についてはGKでは課税されず(事実上のパススルー)11、他方、当該利益相当分については、投資家(個人投資家及び法人投資家両方)の所得として取り扱うことになると思われます。
 海外のパートナーシップでの組成を行った場合、日本の税法上、組合について投資家自体が資産を保有していることと同様に(パススルー)12、法人投資家は自分自身が暗号資産を保有していることと同様に含み益課税がなされます。他方、個人投資家の場合には、含み益については非課税となります。
 更に、海外の含み益課税のない国にて法人を設定し、当該法人に対して本邦投資家が匿名組合出資をするスキームとし(TK-海外法人スキーム)、未実現の含み益は投資家には計数上も配分しない、とすることにより、期末時価評価課税の問題を避けることも考えられます。但し、このスキームを取る場合、当該海外法人の株主が内国法人又は国内居住者である場合、いわゆるタックスヘイブン対策税制により、当該海外法人がペーパーカンパニー等と認定されたり経済活動基準を満たさないとされて、当該株主に期末時価評価課税相当分の利益が課税されないかについても検討する必要があります13
 このような税務上の問題があるため、ファンド組成に際しては、①主たる投資家が内国法人、日本居住者、海外法人、海外居住者のいずれであるか、②期末時価評価課税の問題が生じるトークンに投資を行うか(トークンが取引所やDEXに上場をした場合には期末までに売却をするストラテジーをとれるか)、③海外法人を設立した上で株主やGPがシンガポール等に移住することも考えられるか、等の諸事情を踏まえた上で、弁護士及び税務専門家と連携しながらスキームを組成する必要があります。

ファンドスキーム SPVへの含み益課税 法人LPへの含み益課税 個人LPへの含み益課税 SPVの株主への課税
TK-GK GKに原則含み益課税(投資家に配分すれば課税なし) 配分されればあり 配分されればあり 原則なし
海外パートナーシップ 国によるがなし あり なし 国によるがなし
TK-海外法人 国によるがなし 原則なし 原則なし タックスヘイブン対策税制の適用可能性

留保事項
 本稿の内容は関係当局の確認を経たものではなく、法令上、合理的に考えられる議論を記載したものにすぎません。具体的案件に際して法律・税務アドバイスが必要な場合には、各人の弁護士や税理士にご相談下さい。
 本稿は、暗号資産ファンドへの投資を推奨するものではありません。

以 上